USCPA試験の概要

USCPA(米国公認会計士)試験、受ける科目の順番は?最初に受けてはいけないあの科目【体験談】

2022年1月16日

この記事で解決できる悩み

  • USCPA(米国公認会計士)試験はどの科目から受けるべき?
  • 有効期限が切れるまえに全科目合格するコツは?
  • 受験科目の順番って気にした方がいい?

受験生全員に共通する悩みは、USCPA試験全4科目のうちどの科目を最初に受けるか?ということ。

本記事は問答無用でFARからをおススメします。

本記事の信頼性

ブログ管理人
りくぞう
  • 「USCPA受験の疑問に答えるブログ」管理人
  • USCPA(米国公認会計士)試験に6回不合格、10年挑戦して全科目合格を達成
  • 米国BIG4勤務経験あり
  • 米国会計大学院卒

受験科目の順番はどうすべきか問題|FARから逃げてはいけない。

私はFARの学習に約377日を費やしました。

4科目全体の学習には約650日でした。(EA試験を入れると766日)

つまり学習量の50%以上はFARでした。

下の円グラフを見ると一目りょうぜん。

USCPA(米国公認会計士)試験合格までの勉強時間科目間比率
わたしの科目別の勉強時間比率

ひとによってはREGにもっと時間をかけるかもしれません。

わたしはUSCPA直前にEA(米国税理士)試験を合格しているので、REGにたいする勉強時間は比較的すくないです。

そこを割り引いてもFARに必要な勉強時間はスバ抜けてます。

USCPA試験とは、FARである

全4科目の勉強時間の合計は2,000時間弱でした。

このグラフを見てもFARへの時間がとびぬけて高いことがわかります。

USCPA(米国公認会計士)受験での合格までに費やした勉強時間科目別
わたしの科目別勉強時間

受験科目の順番は賛否両論です。

しかしこのグラフを見るとFARを最初に受ける、で間違いないです。

FARに合格してから有効期限の針がまわりはじめる(18カ月以内にのこり3科目合格しないとFARは失効する)わけです。

わたしの場合は、のこり3つを合計してもFARの投資時間より小さい。

つまり、

USCPAとはFARである。

この事実から逃げてはいけません。

私は逃げたから10年かかりました

後述しますが、わたしは過去に「BECが簡単そうだから、まずはBEC合格を目指そう」と言って痛い目にあいました。

仮に最初の科目にBECに合格していたらその時点からFARに377日必要です。

運良く約1年でFARに合格しても残り5か月強でREGとAUDをパスしなければいけません。

REGの学習量はFARに次ぐ多さですし、AUD沼リスクを考えると残り5カ月しかないというのは非常に厳しいです。

FARが一番最初に受かってしまえば、FAR失効リスクを抱えたまま残り3科目に着手するわけですが、残り3科目は「すでに折り返し地点をすぎている」状態です。

3科目の勉強時間は18か月で十分です。

なにより、FAR合格済み、すでに折り返し地点を過ぎている、という高いモチベーションを維持したまま駆けぬけることができます。

言い換えると、FARから逃げるために、まずはBECから受ける、はダメです。

受験科目の順番を決める基本的な考え方

りくぞう

当ブログではUSCPAはFARから受けるべし、という方針です。

しかし、受験科目の順番を決める基本的な考え方も紹介します。

科目合格の有効期限は18か月です。

18か月以内に残りの3科目全てに合格しないと最初に合格した科目の有効期限は切れます。

つまり最初に合格した瞬間から時計の針が動き始めます。時間制約が発生します。

時間制約が発生することで出てくるリスクは2つ。

時間制約がもたらすリスク

  1. 残り3科目に対して十分な勉強時間を確保できないリスク
  2. 最初に合格した科目が失効するリスク

1については、18か月以内に3科目を合格しなければいけないので、たとえ準備が整っていなかったとしても3科目を無理やり受験しなければいけません。

2については、18か月以内に全て合格できなければ最初に合格した科目が失効してしまう、というリスクです。

この2つのリスクのどちらに重きを置くかで最初に受ける科目が変わります。

例えば最初に合格した科目がFARだったとします。

FARは最も勉強量が必要な科目です。

一番時間がかかる科目を最初にやっつけたので残り18か月で十分な勉強時間を確保できない、というリスクは最も小さい状況です。

例えば最初にBECを合格した場合、残り18か月でFAR、REG、AUDパスしなければいけません。

18か月でREG、BEC、AUDをこなさなければいけない状況と、18か月でFAR、REG、AUDをパスしなければいけない状況、どちらがたいへんか。

USCPAのラスボスFARがある後者が間違いなくたいへん。

つまり、

1のリスクを重視するばあい → FARから受けるべし

しかし、悩ましいのが、FARの有効期限が失効するリスクもでかい、という事実。

BECが失効するのとFARが失効するの、どちらが痛いか。

FARの作業量を考えると、4科目のうちFARの失効がもっともダメージがデカい

つまり、

2のリスクを重視するばあい → BECから受ける(FARを最後に受ける)べし

1と2のどちらのリスクを重視するかで受験科目の順番が真逆になってしまう、ということです

りくぞう

ここではBECが一番勉強量が少ないという前提です。どの科目にもっとも勉強時間を費やすか、どの科目が得意か、は人により異なります。

なので、下記のように読み換えて良いです。

2のリスクを重視する場合 → 一番負担が少ない科目から受けるべし、一番負担が大きい科目を最後に受けるべし

リスク許容度に応じた順番

  • 1のリスクを重視 → FARから受けるべし
  • 2のリスクを重視 → BECから受けるべし

こうした考え方が受験科目の順番を決める際の基本のフレームワークです。

これをふまえた上でわたしの結論はFARから受けるべし、です。

私が犯した過ち|BECを1番最初に受験したこと

私は2015年に受験していた際、BECから始めました。

次のような成績でした。

BEC不合格 → BEC合格! → AUD不合格 → AUD不合格 → AUD合格!

AUD合格の時点で、BECの有効期限は確か残り半年強だったと思います。

最も学習量が低いBECとAUDでこのようなスローペースだったので、残りの半年強でFARとREG合格は到底無理だな…という感触でした。

3つ目のREG学習中に私のモチベーションは萎え、USCPAチャレンジは自然消滅と相成りました。

私がBECから始めた理由はすばり一番楽そうだから、です。

USCPA受験にフルコミットできておらず、まずはBECで様子を見てみよう…というマインドでした。

CPA Review For Freeという無料教材を使用していたことからも中途半端な意気込みが伺えます。

BEC合格後にAUDに着手したのも、REGとFARより学習量が少ないからです。

このように最初に楽しようとした結果、2科目合格後の残り時間も少ないし、モチベーション維持にも失敗する、という結果となりました。

おわりに

USCPA試験、どの科目から受験するべきか?という悩みに対して当ブログのアンサーは、FARから、です。

とはいえ、一般的な考えかたは次のとおりです。

大前提は、合格の有効期限は18か月しかない、ということ。

言い換えると、まだ何も合格していないのであれば、初めて受験する科目に費やして良い時間に制約はない。

一度科目合格すると時間制約が発生する。

時間制約が発生することで出てくる2つのリスク。

  • のこり3科目に十分な勉強時間を確保できないリスク
  • 科目合格が失効するリスク

どちらのリスクを重視するかで最初に受験する科目が決まります。

1)のリスクを重要視 → FARから受けるべし

2)のリスクを重要視 → 一番負担の少ない科目から受けるべし

このフレームワークをもとに私の結論はFARから受験すべし、となります。

USCPA試験の性質上FARの情報量がずば抜けていますので、「USCPAとはFARである」なのです。

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