USCPA試験の概要

USCPA(米国公認会計士)受験の費用って?私が費やした受験料や教材費用を公開【体験談】

2022年1月6日

受験生

USCPA受験にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

りくぞう

USCPA試験に興味がある方にとっては気になるところですよね。

USCPA受験にはいったいどのくらいの費用がかかるのか、そんな疑問にこの記事は答えたいと思います。

私はUSCPA試験に6回落て、10年かけて全科目合格した人間ですので、どのくらいの費用がかかるかよく知っています。

私の実体験をもとにUSCPA受験にかかる費用を紹介します。

結論は、ざっくり100万円。

・ アビタスやTACの予備校教材費で50~70万円

・4科目の受験料が25~45万円

・東京または大阪から遠ければ渡航費が6~10万円

※合格してしまえばこれが参入障壁に。

本記事の信頼性

ブログ管理人
りくぞう
  • 「USCPA受験の疑問に答えるブログ」管理人
  • USCPA(米国公認会計士)試験に6回不合格、10年挑戦して全科目合格を達成
  • BIG4のPwC勤務を経て、現在中堅USCPAファームのアドバイザリー
  • 日米の会計業界で10年

この記事では大きく3つの費用を考えます。

  • 受験料
  • 教材費用(単位取得費用含む)
  • 旅費

それではくわしく見ていきましょう。

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USCPAの受験料って?

USCPA試験の受験料は州によって異なります。

例えばワシントン州は下記のようになっています。

※この金額は2022年12月17日現在です。料金はよく改定されるので注意。

新規申請料170ドル
再申請料90ドル
受験料
AUD238.15ドル
BEC238.15ドル
FAR238.15ドル
REG238.15ドル
国際試験利用料371.55ドル

新規申請料とは初めてワシントン州で受験予約を行う人が支払う手数料。

1回の申請で最大で4つの試験予約の権利を申請できます。

再申請料とは、2回目以降の試験予約を行う際に支払う手数料。

なぜ再申請するかというと当然不合格になったから。

さらに新規申請、つまり初めての試験予約で全4科目を予約しない人がたくさんいるから。

なぜなら試験予約をするためには、「試験予約をできる権利(Notice of Schedule、通称NTS)」をまず交付してもらいます。

このNTSは期限が決まっており大抵6カ月程度です。

つまり一度の申請で4科目予約しようとすると、6カ月以内に4科目全ての受験日をスケジュールしなければならず、非常にタイトです。

そのため多くの受験生は1申請あたり最大2科目程度しかNTSを発行しません。

さて各科目の受験料は一律238ドル。

この金額はワシントン州以外でもほとんど変わらないでしょう。

国際試験利用料というのは、アメリカ以外の地で受験する場合に必須の手数料です。

東京と大阪で受験する場合に発生します。

この手数料もNTS発行毎に請求されます。

ということで、非常にスムーズに行った例で受験料をシミュレーションしてみます。

例えば、NTS発行2回で全科目合格を目指すケース。

新規申請料 170ドルx1=170ドル
再申請料 90ドルx1=90ドル
科目受験料 238ドルx4=952ドル
国際試験利用料 372ドルx2=744ドル
合計 1,956ドル

中々ヘビーな数字です。

かなりスムーズに行っても25万円以上(1ドル=135円換算)が受験料で飛びます。

例えば3科目合格後、最後にADU沼にハマってしまった場合はどうでしょう。

AUDに2回不合格、3回目で合格と想定。

新規申請料 170ドルx1=170ドル
再申請料 90ドルx3=270ドル
科目受験料 238ドルx6=1,428ドル
国際試験利用料 372ドルx4=1,488ドル
合計 3,356ドル

45万円超え。おどろきの数字と言って良いかと思います。

4科目合計の受験料は最低でも約25万円。

不合格が続いた場合は再受験ごとに数万円の出費。

予備校の教材費用

アビタス、TAC、プロアクティブ、米国現地のオンライン教材の費用はどの程度でしょう。

アビタス、TAC、プロアクティブは40~80万円程度が相場です。

40~80万円とレンジがあるのは、コースによって単位の取得費用が含まれていたり、いなかったりするからです。

単位の取得とは、USCPA試験を受験するために必要な大学レベルの単位を取得することです。

そうです、受験には単位要件があるのです。

単位要件は2段階あります。

まず全体で150単位以上を履修していなければいけない。

さらに会計系の科目を15~30単位程度履修していなければならない。

日本のほとんどの受験生は大学で130単位程度しか履修をしていないので20単位程度、会計系の履修科目が少なければそれ以上履修しなければならないのです。

アビタスとTACはこの単位要件を満たすための授業を提供しています。

正直めちゃくちゃ有難いです。

ここが予備校の大きな付加価値。

20単位を数十万円で取れるのも、アメリカ現地で取得する場合と比べても実はお得です。

ちなみに米国現地のUSCPA教材は4科目セット3,000ドルがひとつの目安です。

BeckerとWileyのどちらも4科目のフルコース(教科書、問題集、講義、有効期限なし)でこの価格帯です。

それでは高い、ボッタくり、と思っていましたが日本で受験する場合はこの比ではない。

BeckerもWileyも米国現地の受験生向けなので単位取得はできません。

さて、アビタスとTACの教材について裏技、というか自明のことですが。教材はメルカリで大いに流通しています。

メルカリを利用するメリットは安いこと。バージョンが古ければ4科目フルセット(教科書と問題集)で5万円程度で売られていることもあります。

教材費用は 40~80万円 。

たくさん単位取得が必要な場合80万円近くかかることも。

単位取得が必要ない場合、メルカリを利用して5~10万円程度に出費を下げることも可能。

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USCPA受験に必要な旅費

東京都内または大阪市内に日帰りで行ける距離の方には縁のない話ですが、そうでない場合はここもバカにならない費用です。

思い返すと日本受験が利用可能になる前はみんなグアムとかハワイに受験しに行ってました。

2000年代に読んだブログでは、会社休んでグアムに2日前入り、体調整えて試験のぞみました、とか海外遠征のアスリートのようにみんなUSCPAに挑戦していた時代もありました。

もし日帰り圏内でない場合、毎回の宿泊費と交通費が発生します。

1回の出張で複数の試験をこなすことができれば費用は抑えられますが、それは合格率を上げるためには現実的ではありません。

となると、ほとんどのケースで最低4回の出張、AUD沼にハマればそれ以上、となります。

安宿で一泊5,000円としても、宿代の最低は2万円。

もし飛行機や新幹線を使うとなると、1回の出張で1万円程度かかるでしょう。交通費でも最低4万円近く…。

合計で最低6万円程度見積もる必要が出てきます。

東京または大阪会場に日帰りで行けない場合、ホテル代と交通費が発生。

4回通うとすれば最低6万円。

まとめ|USCPA受験に必要な費用の合計

ということで下記のような費用がかかることが分かりました。

  • 受験料 25~45万円
  • 教材費用 40~80万円
  • 旅費 6~10万円

東京と大阪に日帰りで行ける人は、65~125万円。

受験に出張が必要な距離に住む人は、71~135万円。

ざっくり100万円かかる、と考えて良いかと思います。

たしかに大金です。でもある意味これが参入障壁です。

勉強に2,000時間かかるうえに、100万円も必要な資格。これはなかなか高い壁。

でも一度壁の中に入ってしまえば、自分の強みなるのです。

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