この記事で解決できる悩み
- USCPA(米国公認会計士)試験は独学できる?
- できるだけお金をかけずにUSCPA試験に合格したい。おススメの勉強方法は?
- メルカリに売っている教材だけで合格できる?
USCPA試験って独学できるのでしょうか?
簿記2級は市販のテキストと問題集で合格しました。USCPAも同じようにできる?
簿記やTOEICは独学、つまり予備校を利用せずアマゾンで教科書と問題集だけ買って勉強する、で結果を出した人も多いでしょう。
しかし、USCPAについては、独学はかなり難しい、ほとんどの人がムリです。
ぶっちゃけ日本の学部卒の場合、ほとんどの方は単位取得が必要なので、USCPA予備校の正規コース購入がマスト、という結論です。
また、そもそも市販の教科書と問題集が存在しないので、独学ができない、というのが実態です。
本記事の結論は、
・日本の大学卒の場合、ほとんどの受験生は単位取得が必要なので、かなり割安に単位取得できるUSCPA予備校の正規コース購入が結局安上がり
・そもそも日本語の市販の教科書と問題集が存在しないので、日本語での独学はできない
・安さを求めて洋書(英語)で独学する道が一番時間がかかる
本記事の信頼性
- 現役のUSCPA(米国公認会計士)
- USCPA試験に6回不合格、10年挑戦
- 苦しみぬいた末、勉強方法を変えたところ全科目合格を達成
- 米国BIG4勤務経験あり
- 米国会計大学院卒
独学をやってはいけない理由|単位要件
独学がNGな理由は、
単位取得ができない。
これにつきます。
USCPA試験を受けるには大学の単位を取得済みでないといけません。
この単位条件がけっこうきびしい。
経営学部で、かつ会計学をいくつも履修していないと、ほとんどの人が受験すらできない。
参考
上の記事で紹介しましたが、ほとんどの州で受験、もしくはライセンス取得に必要な総単位数が150、必要な会計コア科目の単位数は15~30です。
学部卒だとおおよそ130単位しか取得していないはずなので、最低20単位は追加で取得する必要があるし、会計コア科目が未取得ならばそちらも考慮しなければいけない。
こうした単位はどうやって取得するのですか?
USCPA予備校の正規コースで、日本にいながら必要な単位が取れます。USCPA予備校での単位取得費用は安いし、手間がかかりません。
ということで、まずはUSCPA予備校を通じて、単位を取得する、というところからUSCPA受験をはじめるのが通常のながれ。
予備校を利用していなくても、大学の科目履修生制度を使って足りない単位を取得する、という方法もあるにはあります。
しかし、科目履修生制度で単位を揃えることは、下記の理由(とくに1~3番)から全くおススメできません。
- 申請する手間
- 日本の大学の授業なので、シラバスの翻訳と単位認定審査が必要
- 選抜試験がある(は?まじ?)
- 授業がオンラインとは限らない
- 国公立でも1単位あたり1万数千円と安くない
また、テンプル大学ジャンパンキャンパスの生涯教育プログラムで科目履修する、または財務・会計トレーニングプログラムを受講する、という方法もあります。
テンプル大学のばあい、以下のメリットがあります。
- アメリカの大学なので、シラバスの翻訳と単位認定審査がいらない
- 選抜試験がない
デメリットは、
- 会計コア科目の授業が限られた数しかない
- 1単位あたりめちゃ高い
USCPA予備校を介さなくても、単位取得ができるんですね
できることはできますが、USCPA予備校と比べてとにかく高い、申請がめんどくさい、という理由でまったくおススメできません。
USCPA予備校以外で単位取得することは現実的ではない、ということか…。
独学してはいけない理由|日本語の市販の教材がない
アマゾンで「USCPA」や「米国公認会計士」を検索するとすぐに分かりますが、日本語の市販の教科書と問題集がないのです。
簿記検定、TOEIC、英検なんかはいろんな出版社が、さまざまな作者で無数の教科書と問題集を出しています。
USCPAについてはこれがいっさいないです。
教科書と問題集は、USCPA予備校だけが作っています。
ただ、英語の教材は本屋(アマゾン)で販売しています。
2023年1月時点ではWiley(ワイリー)社のものだけアマゾンで買えます。
いわゆる「洋書」といわれる教材ですね。
洋書とは、日本語訳がない、英語だけで書かれたテキストや問題集のことです。
費用が安いからといって、洋書にぜったい手を出してはいけません。
洋書ダメ絶対、の理由は、下記の参考記事で詳細を解説していますが、つぎの二点です。
- 第二言語だから理解に時間がかかる
- 図解や装飾が少ないので読みづらい、理解に時間がかかる
洋書厳禁ですか?
でもFARのオンライン問題集(2,000問以上収録)が16,000円ってめちゃ安くないですか?
気持ちはわかります。
しかし、わたしは洋書で失敗しました。
予算をケチって、洋書で学習をはじめたからこそ、合格まで10年かかったのです。
アマゾンをみると、日本語の市販の教材はないけど、洋書ワイリーの教材が見つかります。USCPA予備校を検討中の人は、ワイリーの教材がえらく安いことに気づきます。
また、メルカリには、日本のUSCPA予備校の教材がある程度安く出品されているけど、洋書はさらに激安で出品されています。
しかし、費用を安くおさえたい、という理由から洋書で学習をすることはぜったいにおススメしません。
参考
市販で入手できる洋書では勉強の効率がいちじるしく悪い、日本語の教材はそもそも本屋に売っていない、となると独学は、やってはいけない、というより、実質できない。
USCPA試験の勉強は独学にむかない、ということがだんだん見えてきました。
第一に、独学だと単位取得ができない。
第二に、市販のテキスト・問題集がない。という理由で独学はおススメしない、できない、という結論です。
USCPA受験をできるだけ安く済ますには
それでも、どうにか安く済ませたい、独学したい、という方むけに考えてみました。
大学である程度の会計学、ビジネス系科目を履修していることが前提ではありますが、学部卒相当の単位(約130単位)で受験できる州でまずは受験を開始し、ライセンスのことは後で考える、という作戦はありえるかもしれません。
安上がり戦略
- 受験の条件に総取得単位数がない州を選ぶ(例:アラスカ、モンタナ)
- ライセンスのことはあとで考える
- メルカリでアビタスのテキストと問題集を安く買う
単位数が受験の条件になっていることは下記の記事で説明しました。
参考
いくつかの州では、受験の段階では総取得単位に条件をつけません。
たとえばアラスカだと、会計科目15単位取得済みであれば、受験は開始できます
ここを狙う、という手はあるかもしれませんね
受験を開始できる、つまりNTS(Notice to Schedule:受験を予約できる権利書のようなもの)を発行してもらえる状態なので、あとはテキストと問題集で猛勉強するだけ、という状況です。
ライセンス授与、つまりUSCPA(米国公認会計士)と名乗れるようになるには、より厳しい単位要件が課されます。
しかし、受験とライセンスは別ものです。
全科目合格してから、ライセンス条件を満たすために単位取得をすすめればいいのです。
このシナリオであれば、教材はメリカリで安く購入できます。
メルカリにはアビタスとTACの教材がたくさん出品されています。
メルカリで買えないのは、単位だけ!
(動画講義のアクセス権も?)
メルカリでは各予備校の正規のコース料金よりもかなり安く買うことができます。
単位取得できるフルパッケージのコースが60~80万円にたいして、メルカリではテキスト・問題集のみで5~10万円。
正規のフルコースとメルカリの差分は、単位取得、講義動画、予備校からのサポート(受験申請、ライセンス申請、モチベアップなど)
この点をどう捉えるかですね
個人的には講義動画も予備校からの各種申請のサポートも要らないので、単位取得できるか、できないか、だけが実質的な違いだと思います。
まとめ
ぶっちゃけ日本の学部卒の場合、ほとんどの方は単位取得が必要なので、USCPA予備校の正規コース購入がマスト、という結論です。
また、そもそも市販の教科書と問題集が存在しないので、独学ができない、というのが実態です。
安い洋書があるじゃないか!
という声もあるかもしれませんが、洋書にだけは手を出すな、というのが当ブログのスタンスです。
洋書は、第二言語だから理解に時間がかかる。図解や装飾が少ないのですごく読みづらい。メンタルやられます。
それでも、できる限り安くUSCPA受験をのりきりたい、という場合、まずはアラスカで受験をさっさと開始する、ライセンスのことは受かってから考える、テキストと問題集はメルカリで買う、という方法も紹介しました。
本記事がお役に立てばさいわいです。