この記事で解決できる悩み
- USCPA予備校はどこがおススメ?
- いろんな米国公認会計士試験の予備校があるけど違いが知りたい!
- USCPA予備校のプログラムで気を付けるポイントは?
ネットでUSCPA予備校を調べるといろんなプログラムが出てきます。どこが一番良いのでしょうか…
本記事ではUSCPA予備校の料金、テキスト、サポート体制などを比較していきます。
本記事の信頼性
- 「USCPA受験の疑問に答えるブログ」管理人
- USCPA(米国公認会計士)試験に6回不合格、10年挑戦して全科目合格を達成
- BIG4のPwC勤務を経て、現在中堅USCPAファームのアドバイザリー
- 日米の会計業界で10年
USCPA予備校の特徴
現在USCPAを対象にした予備校は4つだけです。
それぞれどんな予備校なのか教えてもらえますか?
アビタス
USCPAに特化した予備校であるアビタスは次のような特徴があります。
- オリジナルの日本語テキストが好評
- 演習問題もすべて日本語解説つき
- 受講料金は安くない
TAC
資格試験予備校大手のTACは次のような特徴があります。
- 米国の大手USCPA予備校Beckerと提携
- Beckerのテキストをベースにした日本語テキストは網羅性が高いと評判
- 単位取得費用は受講料金に含まれていない
プロアクティブ
プロアクティブもアビタス同様USCPAに特化した予備校です。
プロアクティブの特徴は、
- 受講料金が安い
- オリジナルのテキストは賛否両論
- 名物講師
大原
国内資格予備校大手の大原は次の特徴があります。
- 米国の大手予備校Rogerと提携
- テキストや問題演習はすべて英語
- 単位取得費用も含めると安い
4つの予備校のうちTACはBecker、大原はRogerという米国のプログラムを使用しています。
日本のオリジナル教材はアビタスとプロアクティブだけ。
米国の様々な教材を使用してきた筆者のおススメはアビタスです。
Beckerが米国BIG4に勤める若手から絶大な人気を誇っているのは知っていますし、実際に使用したこともあります。
Rogerは知名度はまだありますが、ぶっちゃけ昔流行った教材、という印象です。
比較すれば一目瞭然ですが、日本の参考書と米国の参考書では見やすさが全然違います。
日本の参考書のほうが格段にわかりやすい。
アビタスのテキストは日本の参考書の良さがそのまま出ている超優秀な教材
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受講料金
入学金とプログラム受講料に加えて、単位取得の費用も注目してください。
ほとんどの受験生は追加の単位取得が必要です。1単位あたりの取得費用はそんなに安くありません。
わたしは理系だったので、会計系とビジネス系を合計30単位必要なのでたいへんです…
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入学金 | 受講料 | 単位取得費用 | |
アビタス | 11,000円 | ライトパック 616,300円 フルパック 815,800円 | ライトパック 15単位まで無料 フルパック 53単位まで無料 |
TAC | 10,000円 | 総合本科生(Web通信) 515,000円 総合本科生Plus(Web通信) 545,000円 | 1単位6,000円 |
プロアクティブ | 10,000円 | eラーニングコース 290,000円 | 1単位11,000円 |
大原 | 6,000円 | フルパック Webコース 499,400円 | 24単位まで無料 25単位からは1単位6,600円 |
受講料金だけをみれば、
- 最安値はプロアクティブ
- 最高値はアビタスのフルパック
TACの注意点は受講料に単位取得費用が含まれていないこと。
15単位や30単位を取得する必要がある場合は合計費用が高くなってしまいます。
さて、一般教育訓練給付金の申請をぜひ検討してください。
なぜなら費用を1割近く抑えることが期待できるからです。
一般教育訓練給付金(最大) | |
アビタス | 100,000円 |
TAC | 100,000円 |
プロアクティブ | 60,000円 |
大原 | 100,000円 |
一般教育訓練給付金が取れた場合の受講料金の合計はつぎのようになります。
教育訓練給付金控除後の受講料合計 | |
アビタス | 15単位取得の場合 527,300円 30単位取得の場合 726,800円 |
TAC | 15単位取得の場合 515,000円 30単位取得の場合 545,000円 (総合本科生Plus) |
プロアクティブ | 15単位取得の場合 405,000円 30単位取得の場合 570,000円 |
大原 | 15単位取得の場合 405,400円 30単位取得の場合 445,000円 |
くりかえしになりますが、受講料に単位取得費用が含まれているかいないかで、ぱっと見の割安感・割高感が出るのに注意。
基本受講料はアビタスが最も高額だが、総合的に考慮するとその限りではありません。
各校の単位取得費用ついては別章であらためて説明します。
たとえば15単位を取得する場合は、最高値のアビタスと次点のTACで差額は1万円程度です。
ちなみに受験資格を得るための最低限は会計15単位(アラスカ州)です。
つまり、多くの受験生は追加で15単位だけが必要です。
しかし、ライセンス取得まで考慮すると、ワシントン州に照準を合わせる受験生が多いでしょう。その場合、150単位が必要。
日本の四年生大学は卒業までに約130単位を取得しているので、ライセンス取得まで見据えている四年制大学卒業者は追加で20単位が必要になります。
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教材
どの予備校も教材に大きな違いは無いのでは?
それが大ありなんです。
日本語が母国語の受験生にとっては、日本語オリジナル教材が激しくおススメ。
テキスト | オンライン演習 | |
アビタス | オリジナル | あり |
TAC | Becker | あり |
プロアクティブ | オリジナル | あり |
大原 | Roger | あり |
オリジナルのテキストを開発している予備校はアビタスとプロアクティブです。
TACと大原は米国の大手予備校であるBeckerとRogerのテキストを使用します。
筆者はBecker、アビタス、TACを使用した経験あります。
また同じく米国大手予備校のWileyとGleimのテキストを使用したこともあります。
筆者の感想は、アビタスのテキストが抜群に分かりやすい。
日本語が母国語だから、という点が一番ですが、レイアウトが秀逸。
Becker、Wiley、Gleimといった洋書は学習者がより分かりやすく勉強できるための装飾・レイアウトという概念が無いです。
図や表が無い論文を読んでいるような感覚でつらいのが洋書テキスト。
TACのテキストも筆者には合いませんでした。
一冊あたりのボリュームが多く、自分はほんとうにこの一冊をこなすことができるのか?というプレッシャーが半端なかったです。
大原はRogerのテキストを使用することになりますが、全部英語です。日本語訳はありません。
つまり大原から教材を購入する意義はなく、Rogerの自社サイトで購入すれば良いじゃん、となります。
Rogerの自社サイトでは$2,000程度で全科目を使用期間無制限で購入可能。
140円換算で280,000円。
ただ、大原を通すと単位取得が安く済む。Rogerだけ購入しても追加単位取得はできません。
大原の付加価値は単位取得費用分だけということになります。
また、オンラインで演習ができるかどうかは結構デカい。
というのも、USCPA試験はコンピュータ形式です。試験会場にあるパソコンで受験します。
USCPA試験の出題を模したオンライン演習問題は本番さながらの環境なので、ペーパーベースで演習をしている受験生とは慣れが違います。
その点、4つの予備校すべてでオンライン演習を用意してるので心配なし。
単位取得にかかる費用
1単位あたりの取得費用はけっこう大事!
わたしの場合、30単位を追加で取得する必要があります。お高いんでしょうか?
アビタスとTACは、基本の受講料金に一定数の単位取得費用が含まれています。
TACとプロアクティブは、1単位ごとに追加費用が発生するので激しく注意。
単位取得費用 | オンライン単位認定試験 | |
アビタス | ライトパック 15単位まで無料 フルパック 53単位まで無料 | あり |
TAC | 1単位6,000円 | なし |
プロアクティブ | 1単位11,000円 | あり |
大原 | 24単位まで無料 25単位からは1単位6,600円 | あり |
たとえば、15単位を取得する必要がある場合、追加で発生する費用はつぎのとおり。
15単位の取得にかかる追加費用 | |
アビタス | 無料 |
TAC | 90,000円 |
プロアクティブ | 165,000円 |
大原 | 無料 |
また、注意すべき点は、単位認定試験がオンラインで受けることができるかどうか。
結論、TAC以外はオンラインで単位取得が完結します。
TACの単位認定試験は試験会場で受験する必要があるので、めんどくさいです。
15単位を追加で取得した場合、受講料と合わせた合計の費用はいくらになるでしょうか?
入学金 | 受講料 | 15単位取得費用 | 合計 | 給付金(最大)控除後の合計 | |
アビタス | 11,000円 | ライトパック 616,300円 フルパック 815,800円 | 無料 | ライトパック 627,300円 フルパック 826,800円 | ライトパック 527,300円 フルパック 726,800円 |
TAC | 10,000円 | 総合本科生(Web通信) 515,000円 総合本科生Plus(Web通信) 545,000円 | 90,000円 | 総合本科生(Web通信) 615,000円 総合本科生Plus(Web通信) 645,000円 | 総合本科生(Web通信) 515,000円 総合本科生Plus(Web通信) 545,000円 |
プロアクティブ | 10,000円 | eラーニングコース 290,000円 | 165,000円 | 465,000円 | 405,000円 |
大原 | 6,000円 | フルパック Webコース 499,400円 | 無料 | 505,400円 | 405,400円 |
サポート体制
USCPAは受験もライセンス取得も手続きが煩雑。
USCPA予備校はサポートしてくれますか?
受験申請やラインセンス申請がかなり煩雑なのがUSCPAの特徴です。
各予備校ではこうしたサポート体制を整えていますが、細かい点で各社やや異なります。
受験申請 | ライセンス取得 | 転職支援 | 無料での再受講可能期間 | 自習室利用 | |
アビタス | あり | あり | あり | 5年間 | あり |
TAC | あり | あり | あり | なし | あり |
プロアクティブ | あり | あり | あり | 5年間 | なし |
大原 | あり | あり | なし | 1年間 | あり |
たとえば転職支援。
USCPAを取得することでキャリアの幅はぐっと広がります。合格者の転職支援を予備校や系列の人材エージェントが手伝ってくれる体制が整っています。
しかし、大原についてはUSCPA向けの転職サービスは設けられていないようです。
また、無料で講義動画やオンライン演習にアクセスできる期間も各校で異なります。
一般的には1,000時間で全科目合格できると言われているのがUSCPA試験です。
もし1年や2年以内に全科目合格を果たせなかった場合はどうなるのでしょう?
アビタスやプロアクティブであれば5年間は各教材にフルアクセスできますが、TACと大原ではその期間が異なるので注意。
自宅で勉強することができな受験生は予備校の自習室を利用したいでしょう。
プロアクティブだけは自習室がないので留意してください。
USCPA予備校のスペック比較一覧
当ブログのおススメは断トツでアビタス
一番高いのにおススメなんですか?
予備校選びに失敗すると、全科目合格までに1~2年余計にかかってしまう、なんてことはザラ。
ちなみに筆者は10年かけました。
冗談抜きでアビタスを最初から使用していれば1年半で全科目合格していたと思います。
本来は1年半でUSCPA試験の勉強を終わらせられたところ、10年かかった?(聞き間違いかな?)
はい、そうです。自分でも引きます。
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アビタス | TAC | プロアクティブ | 大原 | |
入学金 | 11,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 6,000円 |
受講料 | ライトパック 616,300円 フルパック 815,800円 | 総合本科生(Web通信) 515,000円 総合本科生Plus(Web通信) 545,000円 | eラーニングコース 290,000円 | フルパック Webコース 499,400円 |
単位取得費用 | ライトパック 15単位まで無料 フルパック 53単位まで無料 | 1単位6,000円 | 1単位11,000円 | 24単位まで無料 25単位からは1単位6,600円 |
受講料合計 | 15単位取得の場合 627,300円 30単位取得の場合 826,800円 | 15単位取得の場合 645,000円 30単位取得の場合 735,000円 (総合本科生Plus) | 15単位取得の場合 465,000円 30単位取得の場合 630,000円 | 15単位取得の場合 505,400円 30単位取得の場合 545,000円 |
一般教育訓練給付金(最大) | 100,000円 | 100,000円 | 60,000円 | 100,000円 |
給付金控除後の受講料合計 | 15単位取得の場合 527,300円 30単位取得の場合 726,800円 | 15単位取得の場合 545,000円 30単位取得の場合 635,000円 (総合本科生Plus) | 15単位取得の場合 405,000円 30単位取得の場合 570,000円 | 15単位取得の場合 405,400円 30単位取得の場合 445,000円 |
テキスト | オリジナル | Becker | オリジナル | Roger |
オンライン演習 | あり | あり | あり | あり |
オンライン単位認定試験 | あり | なし | あり | あり |
受験申請 | あり | あり | あり | あり |
ライセンス取得 | あり | あり | あり | あり |
転職支援 | あり | あり | あり | なし |
無料での再受講可能期間 | 5年間 | なし | 5年間 | 1年間 |
自習室利用 | あり | あり | なし | あり |
当ブログおススメ度合い | (5 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) | (3 / 5.0) |
予備校プログラムURL | アビタス | 資格の学校TAC<USCPA(米国公認会計士)>各種コース開講 | プロアクティブ | 米国公認会計士【資格の大原】 |
予備校へ払い込む料金だけで50~80万円近くかかってしまうUSCPA。
試験料などを含めると、全科目合格までに100万円近く必要です。
この時点でめげてしまいそうです!高すぎです…
その気持ちよくわかります。
社会人としてのキャリアをスタートした最初のころや、ましてや学生の身であれば、100万円という大金を用意することは簡単ではありません。
そこで気持ちが萎えてしまうことはよくわかります。
しかし、筆者はこのように考えます。
参入障壁が高いほうが、あとで楽になる。
一度合格してしまえば、参入障壁に守られる側にいることができる。
そう考えると、100万円の投資に対して納得感を得られるのではないでしょうか。